ブロードバンドをはじめたい人のために
 2002年5月13日に発行した「はなみずき」第15号でインターネット特集を掲載いたしましたが、このときは住民の関心度も高く、多くの方から問い合わせがありました。当時の状況では、当マンションで利用できる高速インターネット回線はありませんでしたが、あれから7カ月経ち状況は一転しようとしています。
 NTT東日本では光ケーブルを利用したBフレッツのエリア拡大を順次行っていましたが、とうとう入間市も昨年12月2日からサービスエリアに入り受付を開始しました。早い場所では、本年1月20日以降から利用が可能になる模様です。
 こうしたことで、また多くの方から問い合わせがあったことをうけまして、第2弾の特集記事を掲載することといたしました。
 なお、Bフレッツのご利用に際しては、いくつかのご留意事項がございますので、本誌の記事を是非お読みになりご参考にしてください。

ブロードバンドとは常時接続の高速インターネット回線のことですが、現在人気が高いのはサービスエリアが広く安価なADSLです。現在の主流は、
1.光ケーブルを利用した回線
2.ケーブルテレビを利用した回線
3.ADSL
 の3つです。このなかでも最速を誇る光ケーブルを利用したNTT東日本のBフレッツの人気が大きく増加してきました。

 Bフレッツとは、最大100Mbpsの高速インターネット接続を可能にする光ファイバーを用いた通信料完全定額制のサービスです。NTT東日本が提供するサービスメニューには、ビジネスタイプ、ベーシックタイプ、ニューファミリータイプ、マンションタイプ、ファミリータイプの5つがあります。その中でも現在、当マンションで利用できると思われるサービスは、ニューファミリータイプとマンションタイプの2つです。

 ニューファミリータイプは、集合住宅の場合でも何戸以上の申込がないとダメということはなく、基本的には個人単位でお申し込みになれる光加入者回線です。既存の電話回線は一切使わず、ご家庭まで光ケーブルを別配線しますので、超高速通信の100Mbpsの利用が可能です。 ただし、光ケーブルは極端に曲がった配線はできませんので、配管設備の状況によっては利用できるご家庭と、できない場合とがあります。

 いっぽうマンションタイプは、1戸だけではお申し込みできません。契約戸数に応じてプラン1とプラン2が用意されています。プラン1は、8契約以上見込まれる場合に申込みすることができますが、初回申込時のみ管理組合からの申込となります。初回申込時とは、当マンションで、最初のグループで申込があった場合をさします。

 プラン2は、16契約以上の契約を管理組合名で一括申込みする場合です。この方が基本料金が安くて済みます。なお、一括申込といっても全部のご家庭が契約しなければならないということはありません。ご利用になりたい方だけが、とりあえず16世帯以上あれば良いわけです。あとで利用したくなったときに追加契約することができます。

 マンションタイプは、ニューファミリータイプと異なり、マンションの建物までは光ケーブルを引き込みますが、家庭までの配線は既存のアナログ電話回線を使用します。このため、通信速度は端末機器によって異なりますが、PNA装置を用いた場合は最大10Mbps、VDSL方式の場合は最大50Mbpsとなります。

 NTT東日本所沢営業所に問い合わせた結果では、当マンションでのマンションタイプは、VDSL方式が採用される予定です。この速度があれば、当面は十分すぎると言えます。この速度は、ADSLの最大速度12Mbpsと比べても4倍以上の速さです。ましてや、ISDN回線の64Kbpsと比べては、計算上では約800倍にも相当する速さです。当然、通常電話回線でダイヤルアップをされているご家庭では、この比ではありません。Bフレッツを導入した場合の当マンションでの実効速度はわかりませんが、少なく見積もっても今まで味わったことのない格段のスピード感が得られることは間違いないでしょう。

 ADSL(エイ・ディー・エス・エル)の説明については、前回にも掲載しましたが、残念なことに当マンションでは、その効果が十分に得られず、思った速度が全然出ません。当マンションでもADSLを利用されている方がいますが、12Mbpsなんてほど遠く、実行速度は400Kbps(0.4Mbps)程度しか出ないと報告されています。ADSLは、競争が一段と激しく、無料お試しサービスなども行われていますが、当マンションでは以下の理由で不向きですので、お申し込みに際しては十分ご留意ください。
 ADSLは最寄りの電話局からの距離による影響が顕著に出ます。3qも離れてしまうと、スピードが格段に落ちてしまうようです。快適にインターネットが使える距離は、2qと言われています。これは、ADSLが使用する周波数帯域に問題があるのです。その周波数は、AMラジオで使用されているものに近いため、当マンションまでの電話線やマンション内の電話線が、電力線や無線電波などから発生する多くのノイズを拾って、スピードが出なかったり、インターネットが使用できなくなるのです。そのほか、ISDNとの干渉など、他の要因で使用できない場合もあります。


 ADSLは、メタルケーブルと言われるアナログ回線用のケーブルでないと使用できません。当マンションは、電話用光ケーブル設備が使われているため、さらに通信に問題があります。

 当マンションでBフレッツを利用するには、回線終端装置と呼ばれる設備が必要になります。この工事は、電気通信設備としてNTTが無償で行いますが、マンションの共用部に設置する必要があるため、どのタイプも管理組合の承諾が必要になります。
 また、当初は管理組合からの申込でないと受け付けてもらえない場合があります。
 なお、通常の電話回線でのダイヤルアップ接続を行う場合やISDNまたはADSLをお申し込みになる場合は、管理組合の承諾は不要です。ご不明な場合は、管理組合理事長までお問い合わせください。

 マンションタイプは、1戸だけではお申し込みできません。ニューファミリータイプとマンションタイプの違いの項で説明したとおり、契約戸数に応じてプラン1とプラン2が用意されています。プラン1は、8契約以上見込まれる場合に申込みすることができますが、初回申込時のみ管理組合からの申込となります。プラン2は、16契約以上の契約を管理組合名で一括申込みする場合です。
 現在、お一人でも申し込めるタイプは、ニューファミリータイプだけです。ただし、基本料金がマンションタイプに比べて約2倍程度かかりますので、あまりお得ではありません。料金等については、あとの項で説明しています。

 Bフレッツ導入に向けた問い合わせが、昨年の暮れから理事長宛に多く寄せられています。これには、昨年12月2日から入間市がBフレッツのサービスエリアに入ったことで、いち早いインターネット愛好家が相次いで「管理組合で何とかして!」というムードが盛り上がってきたせいでしょうか?

 確かにBフレッツは、他のインターネット回線とは異なり、集合住宅での利用申込にあたっては、ビルのオーナー(建物の所有者のことですが、当マンションでは管理組合がこれに当たります。)からの申込でないとNTTでは初回申込は受け付けないという決まりがあるからです。その理由は、先にも説明しましたが、マンションの共用部に回線終端装置と呼ばれる設備を設置しなければならないからです。

 当マンションの高速インターネット回線導入にあたっては、マンション構内のMDF(電話端子盤)の設備上の問題があり、これまで具体的な検討ができない状況でした。入間市がBフレッツの提供エリアに入ったことを受け、 MDFの改修を含めたマンションタイプの導入についてNTTに示唆したところ、当月にも調整に入れる見込みが立ちました。このことを受け、当理事会においても今後具体的な検討に入る予定です。また、NTTおよびNTT・MEとも近く調整に乗り出す予定です。

 皆様には、具体的な調整ができた段階でご案内いたしますので、今しばらくお待ちください。 なお、導入計画が具体化した際には、アンケート調査または申込募集を行わせていただく場合があります。


ニューファミリータイプ
○契約料                    800円
○工事費                  27,100円
○月額使用料      5,800+200+900 = 6,900円
マンションタイプ
○契約料                    800円
○工事費                  20,000円
○月額使用料( 8契約以上) 3,500+900  =4,400円
 月額使用料(16契約以上) 3,000+900  =3,900円

 インターネットサービスプロバイダに接続するための通信料が完全定額となります。インターネットを使用したことにより月額使用料のほかに通信料が電話代に加算されることはありません。ただし、本サービスに限らず、ダイヤルQ2などの有料サイトへのアクセスは、別途に加算されますのでご注意ください。なお、インターネット接続にあたっては、本サービス利用料のほかにプロバイダの使用料が別途必要です。

100BASE─TX用のLANカード(イーサネットカード)またはこのカードを内蔵したパソコンと回線終端装置(マンションタイプの場合VDSL装置)を接続するケーブルが必要です。回線終端装置は、モデムに相当しますので、機器を別途に購入して用意する必要はありません。
 マンションタイプの場合は、VDSL装置がこれにあたります。いずれの装置も機器レンタル料として月額使用料に含まれています。NTTでは、現在のところ機器の買い取り製品はありません。
 なお、お手持ちのパソコンは、PPPoEというプロトコルをサポートしている必要があります。最新のOS(オペレーティング・システム)であるウィンドウズXPをお使いの場合は問題ありませんが、古いウィンドウズをお使いの場合はサポートしていませんので、この場合はPPPoEソフトのインストールが必要です。このソフトウェアは、NTTが無償でCD─ROMを添付してくれますので安心です。
 また、インターネットに接続するためのお手持ちのパソコンの設定が必要です。難しくてわからないという方は、詳しいご友人などに相談するとよいでしょう。

 ビジネスタイプ、ベーシックタイプ、ニューファミリータイプ、ファミリータイプの場合、電話回線とは共用できません。電話回線とは別に光ファイバケーブルを設置する必要があります。
 マンションタイプの場合は、個々のご家庭にVDSL装置を設置することで、電話回線と共用することができます。なお、共用するといっても基本的には別回線となりますので、一緒に使えない電話サービスはありません。
 ISDNとの共用も可能です。ただし、この場合は、加入電話回線またはISDN回線の基本料金は別途にかかります。
 Bフレッツについて、もっと詳細な内容やQ&Aをお知りになりたいときは、下記までお問い合わせください。

NTT東日本フリーダイヤル 0120−520549(個人一般)
              0120−895461(マンションタイプ・法人)
受付時間 平日午前9時〜午後5時(土日・祝日を除く)
インターネットからのお問い合わせは、下記のアドレスまで

NTT東日本フレッツ公式サイト http://www.ntt-east.co.jp/flets/
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